ご飯の国の栄養学 わたしたちの主食

給食を食べる前にお米の栄養について勉強だ! おわん先生

お米のいろいろな栄養素

お米はパワフルなエネルギー源です。主な成分を調べてみると、炭水化物77%、たんぱく質6%、脂質1%などで、体を動かすガソリンともいえます。おまけに消化吸収率は98%と高く、精白米100gあたりの熱量は356キロカロリーにもなるのです。また、体をつくるたんぱく源でもあります。お米のたんぱく質にはアミノ酸がバランスよく含まれていて、卵のたんぱく値を100とすると、精白米は81で、牛肉(79)や大豆(70)よりも高い値なのです。この他にもいろいろな栄養素が入っています。

お米100gあたりの成分(重量)

ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.02mg
ナトリウム 1mg
炭水化物 77.6g
たんぱく質 6.1g
カルシウム 5mg
食物繊維 0.5g
脂質 0.9g
水分 14.9g
その他
成分イラスト
資料/文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm

健康一番日本型朝ごはん

画像
日本型食事例
画像
欧米型食事例

ご飯は魚・肉・野菜・海草など、どんなおかずとも不思議に合います。日本型の食事は炭水化物、たんぱく質、脂肪と栄養のバランスがしっかり取れます。今や健康志向時代、この日本型メニューが国際的にも注目されています。

もし主食のご飯がなければ、でんぷん質のかわりに脂肪や砂糖をたくさん取ることになり、栄養素のバランスがくずれ、肥満や心臓病などの病気が欧米並みに増えていたかもしれません。

PFC 熱量比

たんぱく質(P)、脂肪(F)と炭水化物(C)のバランスが栄養バランスの基本です。この3成分の熱量比をPFC熱量比といい、P12~13%、F20~30%、C57~68%が理想的な比率といわれています。

グラフ:理想形、日本 グラフ:アメリカ、イタリア
資料/農林水産省「食料需給表」http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/

日本型食事のキーワード

  • いろいろな食品をバランスよく食べましょう。
  • 主食としてのお米を見直しましょう。
  • 牛乳を飲みましょう。
  • 動物、植物、魚由来の脂肪をバランスよくとりましょう。
  • 塩や砂糖をとりすぎないように気をつけましょう。
  • 緑黄色野菜や海草をしっかり食べましょう。
  • 朝食はしっかり食べましょう。
参考/農林水産省「食生活指針について」
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/shishinn.html を加工して作成

みんなに人気の米飯給食

画像

昭和51年から始まったご飯給食。子供たちにも人気上々で、ご飯の良さを次の世代に伝えるという利点もあります。新潟県では、ご飯給食は週平均約4.2回(平成30年度公立小・中学校)。一部の市町村ではコシヒカリ100%のご飯給食が実施されています。資料/新潟県「学校給食要覧」

PFC 熱量比

お米は高いと思っていませんか?
お茶わん1杯(150g)のご飯の値段は、コシヒカリの場合、32円程度です。これを生活の中のさまざまなものとくらべてみると・・・。電話1カ月の基本料金では、ご飯はなんと57.4杯も食べられます。タクシー4kmの料金では、45.3杯分。そして、喫茶店のコーヒー1杯はご飯の15杯分に相当します。高いものと思い込んでいたお米は、実は意外に安い、経済的な食べ物なのです。

ご飯一杯31円
資料/総務省統計局「小売物価統計調査(平成30年)」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200571&tstat=000000680001&cycle=7&year=20180&month=0を加工して作成