目指す姿
中長期成長戦略2030 Update
亀田製菓グループの存在意義は、お米の恵みを美味しさ・健康・感動という価値に磨き上げ健やかなライフスタイルに貢献することです。グループビジョンであるライスイノベーションカンパニーの実現に向けて、お米の可能性を最大限に引き出すことで、社会に対して新価値や新市場を創造していきます。
2025年度に実行した北米構造改革を契機に、従来の成長戦略をアップデートした「中長期成長戦略2030 Update」を策定し、亀田製菓グループの中長期的な事業戦略の解像度を向上させました。
これまでの国内米菓事業の大黒柱に、北米構造改革を経た海外事業を加えた二本の大黒柱で事業を確立するとともに、もう一つの柱である食品事業と合わせて、収益力の向上を図ります。
合わせて、選択と集中の資源配分により、成長余地を見極めてリソースを配分するとともに、日本・北米・アジア各拠点のグループシナジーを追求し、グローバルな協力体制を構築します。
中長期計画の前半にあたる2027年度までに亀田製菓グループの成長基盤を確立し、後半の2030年度までに全事業の収益性を加速させることで、グローバル化を進展していきます。
ビジョン
Rice Innovation
Company
製菓業から米業へ。
お米の可能性を最大限引き出し、
世界で新価値・新市場を
創造する。
事業構想(2023年度〜2030年度)
亀田製菓グループの価値創造プロセスと、目指す姿Rice Innovation Companyの実現に向けた進化の方向性を大木に重ね合わせています。最高のアイデアと技術、ノウハウによって木の幹を太くし、事業や地域を枝と葉のように広げ、そして高く上へ上へと成長していく姿をビジネスモデルの進化として表現しています。
2025年度の北米構造改革を通じて、事業ステージを更なる高みへ押し上げるとともに事業領域の拡大を継続し、KAMEDA3.0においてビジネスモデルの進化を実現してまいります。
重点事業戦略
亀田製菓グループは、主力の米菓事業を軸に、北米事業の成長と国内米菓の収益力強化という二本の大黒柱と、もう一つの柱である食品事業の収益基盤確立により、持続的成長を推進します。当社の米菓製造技術を活かし日本・北米・アジアのシナジーを最大化するとともに、国内米菓事業においてもこれまでの個社最適の考え方からグループ全社最適によるシナジーを創出し、より柔軟に顧客需要に対応する体制を構築します。食品事業では災害、環境問題、アレルギー、食料不足などの社会的ニーズを捉えたシーズ事業の収益化を推進してまいります。
事業規模の成長ロードマップ(2023年度~2030年度)
2024年度、亀田製菓グループは売上高1,032億円、営業利益55億円と過去最高水準の実績となりました。
グループビジョンであるライスイノベーションカンパニーの実現に向け、海外事業を国内米菓事業に並ぶ柱へと成長させ更なる飛躍を果たすべく、北米構造改革に着手しました。その結果、海外事業売上高比率は2024年度の17%から、2027年度は37%、30年度には43%を目指す水準まで上昇する見込みです。
また北米事業を軸に収益力の強化を推進し、中期経営計画前期に当たる2025年度から2027年度の3年間累計営業キャッシュ・フロー460億円、後期に当たる2028年度から2030年度の3年間累計営業キャッシュ・フロー540億円の創出を目指します。
事業ポートフォリオ
ビジネスモデルは進化していきますが、事業ドメインに揺らぎはなく国内米菓事業、海外事業、食品事業の3事業で拡大を図っていきます。ライスイノベーションカンパニーへの進化に向けて、お米の研究開発力、加工・量産技術力、ブランド力という強みをさらに磨き上げ、各事業で独自価値を創出していきます。
財務目標
本中計年度より、事業本来の実力をより的確に示すため、会計上の営業利益にTH FOODS, INC.ののれん償却額等を加えた“調整後営業利益” を財務目標として掲げていきます。
本指標を目標化することで、経営実績評価や中期経営計画の進捗確認において、経営努力による収益改善を正確に把握していきます。
上記前提のもとで、亀田製菓グループの調整後営業利益は、27年度に115億円、30年度に145億円の達成を目指します。
また資本効率の指標としては、調整後営業利益に基づいた調整後ROICを重要KGIと認識して、改善を進めてまいります。
ROE(自己資本利益率)は参考指標として開示し、株主資本視点での収益性を測るうえで欠かせない指標としてモニタリングを継続します。
合わせて、EBITDA、EBITDAマージンを重要財務KGIに位置付け、それぞれ確実に達成していくよう、社内一丸となって業務に取り組んでまいります。