亀田製菓のアップサイクルプロジェクト
『Re Kameda』
亀田製菓は、「ライスイノベーションカンパニー」として、お米がもつあらゆる可能性を探求しています。
取り組みのひとつとして、米菓の製造過程で発生する副産物を新しい価値に生みかえる
アップサイクルプロジェクト『Re Kameda』を行っています。
お米が紙に!?「おこめ名刺」を導入
食べられなくなったお米を紙に変身させた「おこめ名刺」を、2024年に導入・全従業員に配布しました。
「おこめ名刺」は、「kome-kami 浮世絵ホワイト」※という用紙をもとに開発したお米を使用した用紙でできています。紙をつくるときに必要な化学薬品の代わりとして、亀田製菓の工場で米菓を製造する際に発生した副産物を使用しています。
※「kome-kami 浮世絵ホワイト」は株式会社ペーパル(以下ペーパル)が開発、販売する商品です。
CO2排出量を約104kg削減!老舗紙屋さんとの協業開発
「おこめ名刺」は、老舗紙屋であるペーパルとのコラボレーションで生まれました。
もともと江戸時代には、浮世絵の発色を良くするなどの理由から、紙をつくる際に米を使うことがありました。この文化にヒントをもらい、「おこめ名刺」のもとになった用紙「kome-kami 浮世絵ホワイト」は2024年に開発されました。
そして、この用紙は環境にもやさしい製品です。通常、紙の表面には強度と発色を向上させるために化学薬品が塗られており、その製造過程ではCO2が発生します。一方、「kome-kami 浮世絵ホワイト」は紙の表面に塗る薬品の一部にお米を使用。お米という自然素材を混ぜることで、1ロット(6トン)製造時のCO2排出量を、通常よりも約104kg(杉の木約12本分が1年間に吸収する量)削減させることができました。
今回の開発では、混ぜるお米の部分に亀田製菓での米菓製造の副産物を活用しており、亀田製菓ならではの特別な用紙になっています。
ペーパルが開発した「kome-kami 浮世絵ホワイト」は化学薬品の代わりにお米を使用。
※CO2削減量は、1ロット(6トン)紙を作る時に、削減した重量。(杉の木約12本分の年間吸収量)
出典:株式会社ペーパル
規格外の『ハッピーターン』が
「除菌ウェットティッシュ」に変わっターン!
ハッピーターンの製造過程で発生する規格外の生地を活用した『ハッピーターンから作った除菌※ウェットティッシュ』を、2024年、株式会社ファーメンステーション(以下ファーメンステーション)とともに開発しました。ウェットティッシュは、一部店頭でのプロモーション等で使用されました。
※ 本品はふき取った後の菌を減少させるもので、すべての菌を除菌するものではありません。
開発期間およそ1年。ハッピーターンの副産物からエタノールを製造!
ハッピーターンの生地を窯で焼き上げる際には、焼き上げ不足の生地やラインの焦げがついた、使用できない生地がどうしても発生してしまいます。これまでは、それらを飼料としてリサイクルしていました。
しかし2023年、ファーメンステーションとの協業で新たな可能性を見つけます。それは、使用できないハッピーターンの生地からエタノールを製造すること。ファーメンステーション独自の発酵技術を活用し、エタノールの製造に成功。ハッピーターン由来のエタノールを使用した除菌ウェットティッシュの開発につながりました。
こうして企画から開発完了までおよそ1年をかけ、規格外の『ハッピーターン』が「除菌ウェットティッシュ」に変わっターン! 天然由来99%※だから、口元についた“ハッピーパウダー”をサッとふき取るのにもぴったりです。
※ 天然由来には水も含みます。
